症状別説明

腰痛

 今回のテーマは腰痛です。経験なさったかたも多いのではないでしょうか。

 そもそも腰痛は人類が二足歩行を始めた時からの宿命であり…

 という説明は他のホームページにもたくさん書いてあるのでやめます。

 当院では治療を進める上で腰痛のタイプを次の様に分けて考えます。

 まず発症経緯で

  1.重いものを持った瞬間に痛めた。

  2.特に原因もなく、少しずつ痛みが起こってきて、気がついたら痛みが強くなっていた。

 次に痛みの状態で

  a.身体が前傾姿勢になったままで伸ばすこと出来ない。

  b.身体が左右のどちらかに傾いていて直立出来ない。

  c.脚に痛みや痺れを伴っている。

 この中で一番治りやすいのが1とaの組み合わせです。

 多くの場合、背骨の小さな関節の噛み合いがちょっとズレたような状態で、矯正が著効するタイプです。「あそこの整体へ行ったらイッパツで治ったよ」と言われるのがこれです。

 しかし近年では肉体労働が減っているのでこのような、いわゆるギックリ腰はほとんど見られません。

 似たような発症パターンで「電話をとろうとして」とか「床のゴミを拾おうとして」というのがありますが、これはむしろ身体の動きに筋肉がついてゆけずに筋線維や筋肉を包んでいる膜(筋膜)に傷がついたような状態になっていることが考えられます。

 それでも施術による痛みの軽減や回復までの日数短縮などといった一定の効果は見込めますが、この場合患部に炎症を伴っていますので通常3日~5日程度の日数を要します。  これは2が高じてaかbになってしまったパターンと考えられます。重症度で言えばb>aになります。

 出来ればaやbを伴わない2までの段階で治療をしたいものです。  この場合、主な原因は背部や股関節周囲の筋肉疲労と考えられます。

 ですから、施術ポイントは腰ではありません。  これを間違えてご家族に腰を揉んでもらうなどすると、かえって症状を悪化させてしまう危険性があるので注意が必要です。  適切な施術を行えば、ほとんどの場合1~2回で楽になれます。

 最悪なのはcの脚に痛みや痺れを伴う腰痛です。これは前者よりも多くの日数を要します。  程度にもよりますので、どのくらいということは出来ませんが、数週間~数カ月といったところでしょうか。

 またもし重度の腰椎椎間板ヘルニアが疑われれば、当院での施術はお断りせざるを得ないかもしれません。

 そのほかに、高齢者で尻もちをついた瞬間に激痛が走ったというのがあります。  このような経緯で発症した腰痛でもっとも疑われるのは圧迫骨折です。時々事故のニュース等で耳にする「腰の骨を折る重症」というのがこれです。  これももちろん手技療法の適応外です。

 以上の他にも腰痛を起こす疾患には様々なものがあります。例えば腎臓結石、子宮筋腫などの婦人科疾患や悪性腫瘍。

 このような禁忌・不適応疾患の方もごく稀にお出でになります。  これらをすみやかに判断したうえで、必要であれば専門の医療機関に紹介するというのも、私のような手技療法家の使命のひとつと考えております。

※ 本文中の施術回数及び期間は大まかな印象による目安であり個人個人のライフスタイル等の諸条件によって変化します。

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